月別:2019年05月
犬の皮膚の表面には様々な細菌が住んでおり、これらの菌を常在菌といいます。
常在菌は外から他の菌が皮膚につくことを防いでいます。
しかし何らかの原因で常在菌が増えて、皮膚の中や毛穴に入り込んでしまうと皮膚炎がおきます。
これを表在性膿皮症とよびます。
表在性膿皮症の原因で多いのは「ブドウ球菌」と呼ばれる細菌です。
ブドウ球菌は、
①アレルギー性皮膚炎などで皮膚のバリアが弱い場合
②他の病気で体調が悪い場合
③高い気温と湿度での生活
などの理由で皮膚に増えやすくなります。ですから表在性膿皮症は梅雨から夏期に特に多い病気です。
表在性膿皮症の症状は、お腹や背中を中心に比較的強い痒みをともなう湿疹がおこります。
症状の範囲が狭い場合には抗菌クリームや抗菌シャンプーなどの外用療法で対応しますが、範囲が広い場合は抗菌薬の内服や注射を行います。
多くの場合は2~3週間で皮膚症状は治ります。しかし、ブドウ球菌は皮膚にもともと住んでいる菌なので数をゼロにすることができません。したがって再発が非常に多い病気です。
痒みは人も犬もツライですよね。
痒がっている、湿疹がある、など、気が付いたら早めの受診をおすすめします。
更新日:2019.05.17
クリニック通信
- 認知症のこと・・・
- 猫の変形性関節症について
- 虫歯について
- マイクロチップ登録制度について
- 犬や猫に与えてはいけない食べ物
- マダニは病気の感染源!
- 膝蓋骨脱臼について
- 膵炎について
- さぁ!今年も夏がやってきました!
- 犬の表在性膿皮症
- 犬の乾性角結膜炎について
- おやつシリーズ その3
- 子宮蓄膿症について
- フィラリア予防について
- 肛門嚢炎について
- 関節炎について
- 胃内異物について
- 混合ワクチンについて
- おやつシリーズその2
- 犬の外耳炎について
- おやつシリーズ その1
- 歯周病について
- SDMA
- ノミ・マダニの予防
- アレルギーについて・・・
- 犬パルボウイルス感染症について
- 白内障について
- 椎間板ヘルニアについて
- 避妊、去勢手術についてよく考えてみましょう
- ノミとマダニのおはなし
- 健康診断はしていますか?
- 問診でわかる!ホルモンの病気!
- 耳をチェック、耳の病気
- 春の皮膚病・・・
- 犬・猫のつらい嘔吐、下痢
- 内視鏡について
- 冬の皮膚病・・・
- 犬猫の肥満には食事でダイエット!
- 暑い夏!熱中症?
- 狂犬病はとても怖い
- 芝生のドックランご利用下さい!
- 寒くなる冬に増える尿石症
- フィラリア予防は12月まで!
過去の記事
- 2024年3月
- 2023年8月
- 2023年5月
- 2022年6月
- 2021年7月
- 2020年11月
- 2020年8月
- 2019年12月
- 2019年8月
- 2019年5月
- 2018年10月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年4月
- 2018年2月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年11月
- 2016年9月
- 2016年2月
- 2015年6月
- 2015年4月
- 2015年1月
- 2014年10月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年1月
- 2013年7月
- 2013年4月
- 2013年1月
- 2012年10月