犬の表在性膿皮症
犬の皮膚の表面には様々な細菌が住んでおり、これらの菌を常在菌といいます。
常在菌は外から他の菌が皮膚につくことを防いでいます。
しかし何らかの原因で常在菌が増えて、皮膚の中や毛穴に入り込んでしまうと皮膚炎がおきます。
これを表在性膿皮症とよびます。
表在性膿皮症の原因で多いのは「ブドウ球菌」と呼ばれる細菌です。
ブドウ球菌は、
①アレルギー性皮膚炎などで皮膚のバリアが弱い場合
②他の病気で体調が悪い場合
③高い気温と湿度での生活
などの理由で皮膚に増えやすくなります。ですから表在性膿皮症は梅雨から夏期に特に多い病気です。
表在性膿皮症の症状は、お腹や背中を中心に比較的強い痒みをともなう湿疹がおこります。
症状の範囲が狭い場合には抗菌クリームや抗菌シャンプーなどの外用療法で対応しますが、範囲が広い場合は抗菌薬の内服や注射を行います。
多くの場合は2~3週間で皮膚症状は治ります。しかし、ブドウ球菌は皮膚にもともと住んでいる菌なので数をゼロにすることができません。したがって再発が非常に多い病気です。
痒みは人も犬もツライですよね。
痒がっている、湿疹がある、など、気が付いたら早めの受診をおすすめします。
更新日:2019.05.17
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