狂犬病はとても怖い
狂犬病という病気を紹介します。
4月から6月は狂犬病予防法で定められた、狂犬病予防接種の時期です。
すべての飼い主さんは飼い犬の狂犬病予防接種義務があります。この法律のおかげで日本での狂犬病の感染例は過去約50年ありません。海外に目を向けると、世界中で年間約5万5千人もの人が狂犬病で死亡しています。
日本にも貨物船などからいつ持ちこまれてもおかしくない状態です。そのため飼い主さんが狂犬病についてよく知り、犬の登録と予防接種を行うことが重要です。
では狂犬病について少し詳しくお話します。
狂犬病ウイルスは犬、猫、コウモリ、キツネ、オオカミなど様々な動物が媒介します。狂犬病に感染しているこれらの動物に咬まれることで人にも感染しますが、人から人には感染しません。感染すると人も犬もほぼ100%死亡してしまいます。犬の症状としては興奮からはじまり、全身麻痺、舌を垂らし、よだれが出るようになります。徐々に進行し、2週間ほどで昏睡状態となり、死んでしまいます。
人の症状としては熱、食欲不振、不信感からはじまり、水がこわい、風にあたると過敏になるなど特徴的な症状がでます。2週間後には麻痺幻覚がおこり、精神錯乱、昏睡呼吸障害をおこし、死んでしまいます。もしたった今犬に咬まれた場合、感染したかどうかどうやってわかるのでしょうか?
まず咬んだ犬が狂犬病予防接種を毎年きちんとうけていれば感染しませんので大丈夫です。予防接種をしていない場合、咬んだ動物を受傷後2週間観察し、獣医師による診察を受けなければなりません。(咬んだ犬の飼主には予防接種の有無に関わらず保健所へ届ける義務があります。)その間は狂犬病予防接種をしてはいけません。2週間何も症状を示さなければ大丈夫ということになります。他に感染の有無を確認する方法がありませんのでご注意ください。
ちなみに海外では動物に咬まれた場合には即刻暴露後ワクチンを接種しなければなりません。
以上狂犬病についてお話ししましたが、とても怖い感染症だということをわかっていただけたでしょうか?
そして狂犬病予防接種が大事だということもわかっていただけたかと思います。
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