クリニック通信

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膝蓋骨脱臼について

こんにちは!

今回は膝蓋骨脱臼についてのお話です。

膝蓋骨脱臼とは後肢の膝にあるお皿のような小さな骨(膝蓋骨)が正常な位置から外れた状態のことを言います。

痛みを生じることもあり、主に小型犬で多い疾患です。

原因として、生まれつきのもの(先天性)と交通事故や落下などが原因でなってしまうもの(後天性)と2パターンがあります。

症状は後肢を挙げている、後肢を引きずっているなどが代表的なものになります。

また、症状の進行具合により4段階に分類されます。

 

グレード1、グレード2は比較的軽度。さほど支障なく日常生活を送れます。

グレード3、グレード4は膝蓋骨が常に脱臼した状態。特にグレード4は膝蓋骨を手で押しても正常な位置に戻りません。

 

診断方法は触診、歩行検査、レントゲン検査になります。

症状が軽い場合は症状に応じた鎮痛剤が処方されます。症状が重い場合は外科手術が一般的です。

 

予防として滑らないように床の対策、足裏の毛刈り、爪切り、サプリメントでの関節ケアなどがあります。

またソファーや椅子など高いところから飛び降りないことも大切です。

骨折にもつながりますので注意してください。

さらに痩せすぎも太りすぎも病気の原因になりますのでお気を付けください!

普段と違う変化が見られましたら早めの受診をおすすめします。

更新日:2020.08.26

膵炎について

今回は膵炎についてお話します

 

まずは膵臓がどんな働きをしているか知っていますか?

 

大きく2つの機能があります

 

1 消化液の分泌・・・食べた物を消化します

2 インスリンなどのホルモンを分泌します

 

このように膵臓は大切な働きがあります

 

 

膵炎は膵臓に炎症がおきてしまう病気です

炎症がおこると膵臓から分泌される消化液が膵臓の外側にもれ出してしまいます

そのため膵臓自身や周りの脂肪、組織が溶かされてしまう、とても怖い病気です

 

膵炎の原因は、はっきりとわかっていませんが感染症、高脂血症、肥満、食事、ストレスなどが疑われています

 

膵炎になると食欲がなくなり、嘔吐、下痢、腹痛などの症状がみられます

死に至ることもあります

 

膵炎の治療には、なにより早期の発見が大事です

元気がない、食欲がない、痩せた、嘔吐、下痢などの症状がある場合は早めの受診をおすすめします

更新日:2019.12.12

さぁ!今年も夏がやってきました!

こんにちは!

さぁ!今年も夏がやってきました!暑い日もまだまだ続きます・・・

今回は夏の危険!熱中症とマダニについて簡単におさらいしたいと思います。

 

みなさま犬猫の熱中症はもうご存知でしょうか?

熱中症・・・怖いですね・・・

 

犬猫は、我々より低い位置で生活しているので、日が落ちて涼しく感じる時でも、地面からの熱を受けやすいです・・・

 

アスファルトでは火傷の危険もありますので、十分に冷えたことを確認してからお出かけください。

 

過去のクリニック通信にも、熱中症についての記事がありますので、よろしければこちらにも目を通していただければと思います。

暑い夏!熱中症?

そして、涼しく感じる夕方は虫たちも活動が盛んになります!

夕涼みで草むらに・・・・・・マダニが待ち構えています!!

毎年必ず『マダニが付いた!』と来院される方はいらっしゃいます。

始めはかなり小さいので気づきにくいですが、吸血とともにどんどん膨らみ、最終的には

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こんなに大きくなります・・・!!

 

マダニは、睡液に含まれる酵素で皮膚を溶かしながら、鋏角(きょうかく)と呼ばれる針状の構造物で皮膚を切開し、口下片(こうかへん)と呼ばれる突起物 (針状の歯を持つ)を差し込んで吸血します。口下片の鉤状の歯と鋏角により、マダニが皮膚上に固定されます。吸血時に唾液とともに分泌されるセメント様物質 が、マダニを皮膚により強く固定します・・・

 

簡単に言うと、マダニは口を皮膚に突っ込んで固めた状態で付いていることになります!

ということは、取ろうとして引っ張ったら・・・口部分が皮膚に埋まったまま残されてしまうというわけなのです・・・

くれぐれもマダニを発見したら取ろうとせず、ご来院下さい・・・

もちろん付かないことが一番です!!

マダニ・ノミ・フィラリア予防薬はお忘れなく!!

更新日:2019.08.21

犬の表在性膿皮症

犬の皮膚の表面には様々な細菌が住んでおり、これらの菌を常在菌といいます。

常在菌は外から他の菌が皮膚につくことを防いでいます。

しかし何らかの原因で常在菌が増えて、皮膚の中や毛穴に入り込んでしまうと皮膚炎がおきます。

これを表在性膿皮症とよびます。

 

表在性膿皮症の原因で多いのは「ブドウ球菌」と呼ばれる細菌です。

ブドウ球菌は、

①アレルギー性皮膚炎などで皮膚のバリアが弱い場合

②他の病気で体調が悪い場合

③高い気温と湿度での生活

などの理由で皮膚に増えやすくなります。ですから表在性膿皮症は梅雨から夏期に特に多い病気です。

 

表在性膿皮症の症状は、お腹や背中を中心に比較的強い痒みをともなう湿疹がおこります。

症状の範囲が狭い場合には抗菌クリームや抗菌シャンプーなどの外用療法で対応しますが、範囲が広い場合は抗菌薬の内服や注射を行います。

多くの場合は2~3週間で皮膚症状は治ります。しかし、ブドウ球菌は皮膚にもともと住んでいる菌なので数をゼロにすることができません。したがって再発が非常に多い病気です。

 

痒みは人も犬もツライですよね。

痒がっている、湿疹がある、など、気が付いたら早めの受診をおすすめします。

 

更新日:2019.05.17

犬の乾性角結膜炎について

今回は犬の乾性角結膜炎についてお話します。

 

乾性角結膜炎・・・別名ドライアイです。

ドライアイの方が聞き覚えのある方が多いのではないでしょうか?

実は犬もドライアイになるのです。

 

通常は目の表面に風や埃、被毛などの刺激が加わると、涙腺に涙を出すように指示が伝わって涙が分泌されます。

しかし、外傷や加齢、病気などによって涙腺機能が低下し、涙を出すことができなくなると、ドライアイになってしまうのです。

 

 

主にネバネバした大量の目やにが特徴的な症状です。目やにが出ているのに、ドライアイと診断されると驚かれる方もいます。

初めのうちは寝起きに目やにが多い程度ですが徐々に目やにをとってもすぐに目やにがでるようになってきます。

同時に白目(結膜)が赤くなったり、黒目が白っぽく濁ったりすることがあります。

また、まぶたが腫れて、眩しい時のような半開きのまぶたになることもあります。

 

 

症状を緩和するためには、点眼液による治療が必要となります。

 

数種類の薬を用いたり、生涯にわたり涙の不足を補う点眼が必要となる場合もあります。

 

人でもつらいドライアイ・・・もちろん犬もつらいです。

 

目やにがよく出ているな、と気が付いたら早めの診察をおすすめします。

更新日:2018.10.18

おやつシリーズ その3

こんにちは!さて、おやつシリーズもついに最終章・・・その3がやってまいりました。

その1からお付き合いいただきありがとうございます

その1では食物アレルギーのおやつ

おやつシリーズ その1

その2では尿石症、心疾患、腎疾患のおやつについてお話しました。

おやつシリーズその2

さて、今回は・・・・・

『グリニーズ』のピルポケットという投薬補助トリーツをご紹介します。

皆さん歯みがきガムとしてご存知かもしれません。

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こちらはお薬を飲むときに、包んで食べやすくするためのものです。

そして・・・ねこちゃんの飼い主様に朗報です!!!

その1・2ではわんちゃん用のおやつ紹介でしたが、『ピルポケット』はねこちゃん用もあります!

しかし、いざお薬が必要となったときに急におやつが変わって受け入れてくれなかったり・・・ということもあります・・・

普段からのおやつをこちらにしていただく事で、お薬と気づかれずに投薬ができるようになります。

主原料は100%天然素材を使用していて、しかもかなりおいしいようです★

当院のしんえもん(犬)・シャー(猫)はこれが大好きで、激しく飛びついてきます(笑)

意外と苦戦される方も多い投薬・・・

おやつ感覚で与えることができれば投薬による飼い主さや、愛犬・愛猫のストレスがかなり軽減されるかと思います。

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どちらも病院でサンプルをお渡しすることができますので、お気軽にお声掛けください。

動物病院で安心・安全なおやつを試してみませんか?

 

更新日:2018.07.18