クリニック通信

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狂犬病はとても怖い

201950狂犬病という病気を紹介します。
4月から6月は狂犬病予防法で定められた、狂犬病予防接種の時期です。
すべての飼い主さんは飼い犬の狂犬病予防接種義務があります。この法律のおかげで日本での狂犬病の感染例は過去約50年ありません。海外に目を向けると、世界中で年間約5万5千人もの人が狂犬病で死亡しています。

日本にも貨物船などからいつ持ちこまれてもおかしくない状態です。そのため飼い主さんが狂犬病についてよく知り、犬の登録と予防接種を行うことが重要です。

では狂犬病について少し詳しくお話します。

狂犬病ウイルスは犬、猫、コウモリ、キツネ、オオカミなど様々な動物が媒介します。狂犬病に感染しているこれらの動物に咬まれることで人にも感染しますが、人から人には感染しません。感染すると人も犬もほぼ100%死亡してしまいます。犬の症状としては興奮からはじまり、全身麻痺、舌を垂らし、よだれが出るようになります。徐々に進行し、2週間ほどで昏睡状態となり、死んでしまいます。

人の症状としては熱、食欲不振、不信感からはじまり、水がこわい、風にあたると過敏になるなど特徴的な症状がでます。2週間後には麻痺幻覚がおこり、精神錯乱、昏睡呼吸障害をおこし、死んでしまいます。もしたった今犬に咬まれた場合、感染したかどうかどうやってわかるのでしょうか?

370204まず咬んだ犬が狂犬病予防接種を毎年きちんとうけていれば感染しませんので大丈夫です。予防接種をしていない場合、咬んだ動物を受傷後2週間観察し、獣医師による診察を受けなければなりません。(咬んだ犬の飼主には予防接種の有無に関わらず保健所へ届ける義務があります。)その間は狂犬病予防接種をしてはいけません。2週間何も症状を示さなければ大丈夫ということになります。他に感染の有無を確認する方法がありませんのでご注意ください。

ちなみに海外では動物に咬まれた場合には即刻暴露後ワクチンを接種しなければなりません。

以上狂犬病についてお話ししましたが、とても怖い感染症だということをわかっていただけたでしょうか?

そして狂犬病予防接種が大事だということもわかっていただけたかと思います。

更新日:2013.04.01

芝生のドックランご利用下さい!

2012年にオープンした「芝生のドックラン」はおかげさまで好評いただいています。
診察の待ち時間やお散歩で立ち寄った時、ワンちゃんとボール遊びをしたい時、飼い主様同士情報交換したい時などに、是非ご利用下さい。

 

☆ドッグランご利用注意点☆

ご利用は診療時間内のみとさせていただきます。
(日曜,祝祭日,臨時休診日 診療時間外はご利用できません。)

  1. 排尿・排便は前もってすませてからご利用下さい。
  2. ノミ、マダニ、フィラリアの予防を行っていますか?
  3. 混合ワクチン、狂犬病ワクチンは接種してありますか?
  4. 他の犬にうつる可能性のある病気にかかっていないですか?
  5. 他の犬と仲良くできますか?

飼い主さんの管理下、責任でお願いいたします。
当院では事故、逃亡などの責任は負いかねます。

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更新日:2013.01.02

寒くなる冬に増える尿石症

201950尿石症という病気をご紹介します。
最近、「血尿をした」「おしっこに何回も行く」「おしっこするとき痛そう」という症状で動物病院にくる犬猫がたくさんいます。
こういった子の多くが尿石症です。
尿石症は寒くなる冬に増える病気です。

尿道、膀胱、尿管、腎臓などに石が出来てしまい、血尿、排尿痛、食欲不振、発熱など様々な症状を表します。特にオスの場合は尿道に石が詰まってしまい、おしっこが出せなくなってしまうことがあります。おしっこが出せなくなると、膀胱からおしっこが腎臓に逆流して急性腎不全を起こしてしまいます。最悪の場合は1日で死に至ることもあります。

逆に症状がめだたないこともあり、気づかないうちに石がどんどん大きくなってしまうこともあります。

石には様々なタイプがあり、食事や体質、犬種によってなりやすい石が違います。

もし尿石症になってしまったらどんなタイプの石なのか検査して調べる必要があります。067324
大きな石の場合やシュウ酸カルシウムというタイプの石の場合は手術で取り除くしかありません。
小さな石の場合やストルバイトというタイプの石の場合は食事療法やお薬で少しずつ溶かしていくこともできます。そして一番大事なことが、この病気に一度でもなってしまった犬猫は食事を見直さなければいけないということです。
というのも、石ができてしまう原因の第1位は食事だからです。第2位は肥満、第3位は遺伝と続きます。

間違った食事を与えたり、病気になる前と同じ食事をあげてしまうと必ずと言っていいほどまた石ができてしまいます。
日頃からおしっこに血が混じっていないか、おしっこのしかたがいつもとかわらないか見てあげましょう。
また、もし尿石症になってしまったら必ず動物病院で検査をうけ、適切な治療と適切な食事を行いましょう。

尿石症の予防、再発には食事がとっても大切だということですね。

更新日:2013.01.01

フィラリア予防は12月まで!

フィラリア予防は12月までです!

みなさんよくご存じのフィラリア症。

この病気の予防薬を10月や11月で終えてしまう飼い主さんがいらっしゃいますが、実は12月中旬まで予防しないとフィラリア症に感染してしまう恐れがあるのです!
そもそもフィラリア症は蚊が運んで感染していく病気なので、蚊がいない12月は予防の必要がないと思ってしまいます。
しかし実際に11月までしっかり予防しながらも12月の予防をしなかったたけでフィラリアが犬の体内で30c mほどの大きさになって心臓に寄生してしまうこともあるのです。なぜかというといつも飲んでいる予防薬は子供の虫(子虫)を駆除する治療薬ですので、もし駆除後に子虫が体内に入ったり、子虫が生き残っていたりとするといつのまにか冬の問に親虫に成長してしまうからです。

親虫が寄生した犬は死亡してしまったり、他の犬への感染をひろめたりするためフィラリア症はとっても怖い病気です。しかし蚊が媒介するということから地域全体で予防すればこの病気にかかる可能性は限りなく低くなります。

11月に蚊が運んできたフィラリアをまだ子虫のうちの12月に残らずやっつけてしまえば安心です。

体の中に入ってきた子虫を殺すお薬フィラリア予防薬は12月にもあげることが大事ですね。

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更新日:2012.10.01