尿石症という病気をご紹介します。
最近、「血尿をした」「おしっこに何回も行く」「おしっこするとき痛そう」という症状で動物病院にくる犬猫がたくさんいます。
こういった子の多くが尿石症です。
尿石症は寒くなる冬に増える病気です。
尿道、膀胱、尿管、腎臓などに石が出来てしまい、血尿、排尿痛、食欲不振、発熱など様々な症状を表します。特にオスの場合は尿道に石が詰まってしまい、おしっこが出せなくなってしまうことがあります。おしっこが出せなくなると、膀胱からおしっこが腎臓に逆流して急性腎不全を起こしてしまいます。最悪の場合は1日で死に至ることもあります。
逆に症状がめだたないこともあり、気づかないうちに石がどんどん大きくなってしまうこともあります。
石には様々なタイプがあり、食事や体質、犬種によってなりやすい石が違います。
もし尿石症になってしまったらどんなタイプの石なのか検査して調べる必要があります。
大きな石の場合やシュウ酸カルシウムというタイプの石の場合は手術で取り除くしかありません。
小さな石の場合やストルバイトというタイプの石の場合は食事療法やお薬で少しずつ溶かしていくこともできます。そして一番大事なことが、この病気に一度でもなってしまった犬猫は食事を見直さなければいけないということです。
というのも、石ができてしまう原因の第1位は食事だからです。第2位は肥満、第3位は遺伝と続きます。
間違った食事を与えたり、病気になる前と同じ食事をあげてしまうと必ずと言っていいほどまた石ができてしまいます。
日頃からおしっこに血が混じっていないか、おしっこのしかたがいつもとかわらないか見てあげましょう。
また、もし尿石症になってしまったら必ず動物病院で検査をうけ、適切な治療と適切な食事を行いましょう。
尿石症の予防、再発には食事がとっても大切だということですね。
フィラリア予防は12月までです!
みなさんよくご存じのフィラリア症。
この病気の予防薬を10月や11月で終えてしまう飼い主さんがいらっしゃいますが、実は12月中旬まで予防しないとフィラリア症に感染してしまう恐れがあるのです!
そもそもフィラリア症は蚊が運んで感染していく病気なので、蚊がいない12月は予防の必要がないと思ってしまいます。
しかし実際に11月までしっかり予防しながらも12月の予防をしなかったたけでフィラリアが犬の体内で30c mほどの大きさになって心臓に寄生してしまうこともあるのです。なぜかというといつも飲んでいる予防薬は子供の虫(子虫)を駆除する治療薬ですので、もし駆除後に子虫が体内に入ったり、子虫が生き残っていたりとするといつのまにか冬の問に親虫に成長してしまうからです。
親虫が寄生した犬は死亡してしまったり、他の犬への感染をひろめたりするためフィラリア症はとっても怖い病気です。しかし蚊が媒介するということから地域全体で予防すればこの病気にかかる可能性は限りなく低くなります。
11月に蚊が運んできたフィラリアをまだ子虫のうちの12月に残らずやっつけてしまえば安心です。
体の中に入ってきた子虫を殺すお薬フィラリア予防薬は12月にもあげることが大事ですね。